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お電話で2022/6/8 メディア掲載
茨城県大同青果
機能強化する地方市場
低温設備増強 業務見える化
経営環境がますます厳しくなる中で、地方卸売市場青果卸も機能強化の必要性に迫られている。
茨城県水戸市公設地方卸売市場の茨城県大同青果(鈴木敏二郎社長)では、静岡冷工製の「3面壁パネル可動式冷蔵庫」を増設してコールドチェーンをさらに推進するとともに、クラウドチェックシステムを活用して業務を見える化。
さらに新規事業として「ITコンサルティング・システム導入支援事業」も開始した。
同社では昨年11月に3面壁パネル可動式冷蔵庫(10m×12m)を導入していたが、今月からこれまでサツマイモ、ゴボウなどの売場に同様の冷蔵庫(15m×15m、高さ3.6m)を設置した。
これは断熱効果の高いパネル(幅1m=同社の場合)を組み合わせ、吊り天井に冷却ユニットを設置した冷蔵庫。
パネルは手動で簡単に収納できるので、冷却が不要な時は開放し、物流効率を高める。
4面のうち1面は既設の冷蔵庫の壁を利用したが、全く壁のない場所に「4面可動」として設置することもできる。
また、パネルが簡単に動かせるため、動線が制限されない。
奥に置いてある商品の取出しや、パレットを2段に積んでからフォークリフトで搬入するなどもスムーズ。
現在は”適温”のため、冷蔵庫ではなくオープンスペースの売場にしている。
照明が十分で天井が低いため、「これまで暗かった売場が明るくなったので、買参人の方が寄ってくれるようになりました」(安藤慎矢・営業第三部副部長)という。
一方、冬場に向けては「冷蔵庫と逆の使い方を狙います」(根矢保英・取締役本部長)という。
例年だと気温がマイナス7℃まで下がり、商品に凍傷が発生する。
防止策として電源を切った冷蔵庫で保管するが、全量は収容できないので、やむなく売場でそのまま保管することもあった。これらの解消が期待される。
なお、今回の増設には中小企業庁の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」を活用。来年以降も壁パネル可動式冷蔵庫の増設を予定し、配送センターとしての活用も検討していく。
引継ぎがスムーズに
経験活かしコンサルも
また、業務の見える化も進めている。
まず、今年2月から各々のスタッフがエクセルに自分の業務リストや手順を明文化。
他部門のチェックなどを経て、クラウドチェックシステム「アニー」に登録。
スタッフはスマートフォンやタブレットで毎日の業務を確認し、終わったらチェックする。データは蓄積される。
一例を挙げると、営業員の業務リストのうち「営業日次チェック」は、
➀掃除を行いましたか
②損益表をチェックしましたか
③他市場との対比表をチェックしましたか
④在庫表をチェックしましたか
⑤担当者別進ちょく管理表をチェックしましたか
で構成。
この取組みは毎日の業務のチェックとともに、「引継ぎ」に効力を発揮する。
今年9月に営業から異動した細田一樹・総務部主任は「前任者がチェックリストを作ってくれたので、あらかじめ業務内容を把握でき、スムーズに引継ぎできました」という。新入社員への業務指導にも有効だ。
さらに鈴木貴元常務が中心となり、「ITコンサルティング・システム導入支援事業」をスタート。
近年、業務のシステム化・マニュアル化、自動注文受けシステムの導入、帳簿のペーパーレス化など様々な業務改善を進めてきたノウハウを活かし、「実践者によるコンサルティング」を提供するもの。
すでに帳簿のペーパーレス化は、7月から中小企業向け大手コンサル会社へ導入コンサル中、自動注文受けシステムも9月から食肉卸売会社に導入支援中。青果卸による新たなビジネスモデルといえそうだ。
3面壁パネル可動式冷蔵庫設備
「3面壁パネル可動式冷蔵庫設備」はこちらからご覧ください。
4面壁パネル可動式冷蔵庫設備
「4面壁パネル可動式冷蔵庫設備」はこちらからご覧ください。
可動パネル式冷蔵庫設備 第2期工事
「可動パネル式冷蔵庫設備 第2期工事」はこちらからご覧ください。
3面壁パネル可動式冷蔵庫設備
「3面壁パネル可動式冷蔵庫設備」はこちらからご覧ください。
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